ファームステイ体験「メアリーズファームコテージズ」
西オーストラリアの内陸部、アウトバックの過疎村クカーリン(Kukerin / 人口200人足らず)にあるファームステイ「Mary's Farm Cottages - メアリーズファームコテージズ」を紹介。ファームステイといっても、本格的な農場体験をするのではなく、西オーストラリアの大自然の中にある農園での滞在を満喫できる宿泊施設がこの「Mary's Farm Cottages - メアリーズファームコテージズ」だ。もちろん、トラクターに乗ってみたり、オーナー夫婦が経営しているオーストラリア最大のヤビー工場(ザリガニのような淡水の甲殻類)に行ってみたりと、本当の農場体験も楽しめるコテージとなっている。
メアリーズファームコテージズの場所
メアリーズファームコテージズ(Mary's Farm Cottages)は、西オーストラリア最大の都市「パース」と、オーストラリア国内の観光地「エスペランス」の真ん中ぐらいにあるKukerin(クカーリン / クッケリン)の村のはずれ、グレース湖(Lake Grace / 塩湖)の近くにある。あたりは広大な農地が広がっており、訪れた際はその美しい風景に誰もが息を呑むことだろう。
日没までにたどり着こう
この場所は、西オーストラリアの内陸部にあるため、車 / レンタカーでのアクセスが必須となるが、日没後は付近に生息している野生のカンガルーの活動が活発となり、車を走らせているとそのライトめがけて飛び込んできて事故になったりするため、出来るだけ日没前までにはコテージにたどり着くことをおすすめしたい。
また、この周辺は空気が非常に澄んでいるため、太陽の光も非常に強烈。日没前の夕日はとてもキレイなのだが、夕日に向かって車を走らせると、眩しすぎて前が見えず恐ろしく危険なので、もしも107号線を西に進んでメアリーズファームコテージズに向かう場合は、天気がいい時は、夕方の運転も控えて、午後16時ぐらいまでには施設にたどり着くようにしよう。
WiFi環境について
このメアリーズファームコテージズのある場所一帯は、携帯の電波で使える携帯キャリアは「Telstra」という会社のみ。それ以外の会社のSIMやポケットWi-Fiなどはもれなく圏外となる。西オーストラリア一帯はパースなどの都市部を除いて、Telstra以外は使いものにならないので、ネット環境が必要な場合はTelstraのプリペイドSIMを手に入れよう。なお、TelstraのSIMは、コテージから3km〜4kmほど離れたクカーリンの村のジェネラルストア「IGA」でも購入可能だが、設定は自分で説明書(英語)を見ながら設定する必要がある。
メアリーズファームコテージズの予約方法と部屋の種類
メアリーズファームコテージズの予約方法については、大手の「Booking.com」や「Agoda」などでの掲載もあるが、私たちはアゴダ経由で予約して料金も支払い済みだったが、訪れた際に決済トラブルで料金が支払われていないと言われて少しトラブルになったので、直接メアリーズファームコテージズ・本サイトでの予約がおすすめだ。なお、どの経路で予約しても価格帯は一番安い部屋で130AUドル前後(約1万円ほど)と田舎の宿泊施設だけあって安め。
また部屋のタイプは、モーテルルーム、1ベッドルームアパートメント、2ベッドルームコテージの3タイプあるが、実はその部屋区分はこの1棟独立型コテージの3部屋(左、中央、右)の区切りを変えただけの物となっており、例えばモーテルルームなら左もしくは右の一部屋のみの利用、1ベッドルームアパートメントなら左側もしくは右側のどちらか片方と中央のキッチンの2部屋利用、そして2ベッドルームコテージは3部屋丸々使える、という感じになる。
メアリーズファームコテージズの施設
メアリーズファームコテージズの施設は、中央に古いトラクターと子供の遊具のある芝生エリアが中央にあり、その広場をグルっとコテージが囲むような配置となっている。
古いトラクターを改造したBBQ設備
こちらは、その中央にある古いトラクターを改造したBBQ施設。部屋に置かれている案内では、使った後は後片付けをするようにとのことだったが、どのように利用するのかなどは不明。もしかしたらまだ寒い時期なので、BBQ設備自体が片付けられているのかもしれない。
ゴミ置き場
BBQ設備の近くにはゴミ置き場スペースも設けられている。ここは自然豊かな場所なので、部屋の中にごみを置きっぱなしにしてしまうと虫が集まってくる可能性が非常に高い。滞在中ゴミが出てしまった場合は、この屋外の大きなゴミ捨てスペースにこまめにゴミを捨てに来るようにしたほうがいいだろう。
焚き火スペース
また、中央エリアには焚き火ができるスペースも備わっている。
ソーラーパネル
このメアリーズファームコテージズのコンセプトは「エコ」。そのため、このように施設内には大きなソーラー発電施設も設けられている。
羊やアルパカも居る
またコテージの区画の直ぐ側には、ひつじやアルパカが居る芝生スペースも。このメアリーズファームコテージズの家畜として飼われているのだろう。
野草畑
メアリーズファームコテージズの周りには、様々な農産物が一面に植えられていて、本当に息を呑むようなスゴい景色が広がっている。そのひとつがこの白い花。一体何の草花なのかは定かではないが、辺り一面に均一に広がるこのファームビューは、しばらく眺めていたくなるほど素晴らしい光景だ。
メアリーズファームコテージズのお部屋紹介
では、お待ちかね。メアリーズファームコテージズのお部屋の中を見ていこう。チェックインについては、ホテルのようなフロントは無く、到着時には部屋の壁部分に自分の名前が書かれた張り紙がマグネットで貼りだされているので、その案内に従って入室するだけ。また、チェックアウトも非常に簡単で単に鍵を置いて部屋を開けたまま退室するだけ。
駐車スペースについては、上の写真でも分かる通り、お部屋の横に車を停めるようになっている。
モーテルルームの中
こちらがモーテルルームの中の様子。部屋はシンプルなワンベッドルームで、部屋の奥にはバスルームとトイレも付いている。部屋の大きさはそんなに広くないが、こんなド田舎のコテージではあるが、掃除などは行き届いており清潔感もある。B&Bのような雰囲気のコテージだ。また部屋にはエアコンも付いており、こんな大自然満喫系の場所であっても、過ごしやすい環境が整えられている。
テレビも付いている
通常、エコリゾートというとテレビなどは付いてなかったりするのだが、このリゾートにはしっかりとテレビも付いている。ベッドの向かい側に大きな壁掛けテレビが完備されている。写真で見えているドアの奥はキッチンスペースだが「モーテルルーム」に宿泊の場合は鍵がかかっていて開かないようになっているので使えない。
かわいらしい洗面台
バスルームの中の洗面台がこちら。蛇口などは可愛らしいレトロな雰囲気で、大理石と木製フレームでまとめられている。手洗い用の石鹸やタオルも置かれている。
洗面台の下には各種ツール
洗面台の下にはマグカップや、インスタントコーヒー、紅茶、トースター、電気ケトル、ドライヤー、替えのティッシュやトイレットペーパーも置かれている。農場の中にあるコテージだけど、アメニティについては通常のホテルかそれ以上ぐらい充実している。
タオルもしっかり用意されている
バスルームには清潔で厚めのタオル類もしっかり用意されている。
シャワーはレインスタイル
シャワーは上から降ってくるレインシャワーで手式のシャワーヘッドやバスタブは無し。シャンプーやボディウォッシュは置かれている。
ベッド横のクローゼット
ベッド横にはクローゼットスペース。少しだけのハンガーも準備されており、また中にはスナックなどのミニバーも準備されている。
冷蔵庫の中
クローゼットの下部分にはミニ冷蔵庫も準備されており、中には有料の飲み物も冷やされている。
ミニバーの値段
ミニバーの値段は、ポテトチップスが2.5AUドル(約210円)、コーラが3AUドル(約250円)、カップラーメンも3AUドル(約250円)と、そんなに高くない。支払い方法は、ミニバーの近くにある用紙に自分で食べたものをチェックして、料金の支払いは写真中央の瓶の中へ入れる。もちろん現金のみ。かなりアナログなシステムとなっている。
大したものは置かれていないミニバーではあるが、付近は見渡す限り畑ばかりで近くには一切店舗がない場所なので、滞在中、夜に少しお腹が空いたり、喉が渇いた場合は重宝するミニバーだ。ミニバー横にはワイングラスとワインオープナーも用意されているが、ワインはミニバーには置かれていないので、ワインを飲みたい場合は事前に自分で持参するようにしよう。
Cambinata Yabbies
ミニバーの冷蔵庫の中には、メアリーズファームコテージズのオーナー夫婦が作っている「Cambinata Yabbies」の瓶詰めも置かれている。一瓶12.5AUドル(約1,060円)。ミヅキはシーフード系が苦手なので食べなかったが、興味がある人は試してみるといいだろう。
なお、この缶詰はパース空港の国内線ターミナルや、パース近郊のWembleyのIGA(スーパー)などにも置かれている、かなり有名なお土産にもなる食品だ。(詳細はCambinata Yabbiesの本サイトを参照)
お部屋のベランダ
お部屋の入口の前にはベランダスペース。4人が座ることができる十分なスペースのある木製テーブルがセットされている。
ベランダからはクカーリンの広大な自然の風景
ベランダから見えるのは、クカーリン(Kukerin)の大自然の風景。ここは一体どこに居るのかわからなくなるほど壮大な風景が目の前には広がっている。私達が訪れた9月はまだまだ寒い季節で、朝方はダウンが必要なぐらいの気温だったが、そんな中で温かいコーヒーを飲みながら、この自然を眺めるのは非常に良いシチュエーションだ。
目の前に広がる風景
こちらが、そのクカーリンの自然の風景。あたりには高い山も無く、目の前にはどこまでも広がる美しい緑と、どこまでも高く突き抜ける空。それ以外本当に何も無い自然の風景が広がっている。この美しさは言葉ではもちろん、写真では捉えきることが出来ない。
メアリーズファームコテージズの特典
さて、このMary's Farm Cottages(メアリーズファームコテージズ)に宿泊すると、コテージから3kmほど離れたオーナーさんが経営している「Cambinata Yabbies」の工場を見学するフリーツアーに行くことができる(ツアー参加方法は工場に行くだけ。場所はグーグルマップを参照)。ツアーの詳細は別のページにて後日紹介したいと思う。
カジュアルなファームステイを楽しむ
メアリーズファームコテージズは、西オーストラリアの農村部のど真ん中での宿泊体験が楽しめる、ファームステイを満喫できる宿泊施設となっている。他のファームステイの場所に比べ、実際の農業体験などはすることが難しいが、この「自然の中で暮らす」というものがどういう事なのかを肌で感じることができる場所なので、ファームステイの入門的な施設として訪れてみるのも良いかもしれない。
このメアリーズファームコテージズの周辺の環境は、本当に大自然が広がっていて、そんじょそこらの農業エリアでは体験できないような、思い出に残る素晴らしい体験をすることが出来るはずだ。また英語がある程度出来るなら、ここのオーナーさんに掛け合って様々な農業体験をすることも可能なので、海外でファームステイをしてみたい場合は、ぜひ泊まってみて欲しい、おすすめのコテージだ。
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