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ANA国内線 引退した飛行機スーパードルフィン B737-500 / 搭乗記
ANA スーパードルフィン B737-500
ANA(全日空)の国内線で、長い間「スーパードルフィン」の愛称で親しまれてきた ボーイング B737-500。2020年までにはANAの保有するすべてのB737-500が引退を迎えることになるのだが、そんな引退間近のスーパードルフィンに、私達は2019年9月4日に搭乗してきたので、その機内の様子や、座席、設備、そして機内サービスなどを実体験レポートしてみたいと思う。
私達が今回搭乗したスーパードルフィン「B737-500」は、唯一、スーパードルフィンのぬいぐるみも一緒に乗り込んでいる機材で、その引退はなんと!2019年9月10日と、あと数日しか残されていない機材だったのだ。これは運命を感じずにはいられない!というわけで、その引退間際のスーパードルフィン「B737-500」をできるだけ詳しく写真と一緒にお届けしたい。
スーパードルフィンのエンジン側面には「イルカ」のプリント
このB737-500「スーパードルフィン」は、1995年7月に就航を開始。機体の形がイルカに似ていることや、小回りの効くナローボディといった特徴からその名称が名付けられたが、その機材の翼についたエンジンの側面には、可愛らしいイルカのキャラクターロゴがプリントされているのも特徴的。
このスーパードルフィン B737-500 は、全席スタンダード席(エコノミークラス席)の126席。地方都市を結ぶ路線に配置されているとても小さな飛行機で、全日空の子会社であるANAウィングが運行している機材となっている。
B737-500(B735)の機内へ
スーパードルフィン「B737-500(B735)」の機内へ。中に入ると、他の飛行機同様、CAさんが笑顔でお迎えしてくれる。入り口にはフリーのキャンディーとブランケットの貸し出しも。なお、飛行機の座席にはオーディオサービスなどは付いていないため、イヤホンの配布は無し。
イルカのぬいぐるみ
CAさんの手には、このB737-500の機材にしか同乗しないイルカのぬいぐるみが。最初乗り込んだ時は、まさかこのスーパードルフィンがもうすぐ引退してしまうなんて思いもよらなかったなぁ。いやしかし、運用開始からもう24年以上が経っているのだから、本当にお疲れさまでした!
B737-500 機内の様子
スーパードルフィン「B737-500」に機内へ。機内の様子がこちら。座席は1クラス制(すべてエコノミークラス席)で、座席配列は3-3。この機内の様子は北海道・新千歳空港から新潟空港へ向かうNH1860便のものだが、結構な搭乗率となっているのが分かる。平日のためか、利用者はビジネスマンの姿が多い。
スーパードルフィン B735 の座席
スーパードルフィン B737-500(B735)の座席。最近のANAさんの飛行機の座席はテーマカラーであるブルーや紺があしらわれたものが多いが、このスーパードルフィンの座席はライトグレー。長年使われてきた機材だけに、座席もかなりレトロな感じになっている。
座席に座ってみたところ
B737-500(B735)の座席に実際に座ってみたところ。座席のスペックは、横幅17インチ(約43.18cm)、縦幅(シートピッチ)31インチ(約78.74cm)と横幅がちょっと狭めな間取りとなっている。
レッグスペース / 女性
ミヅキ(女性 / 160cm / 中肉中背)が座った時のレッグスペースはこんな感じ。狭くはない。
レッグスペース / 男性
モリオ(男性 / 170cm / 中肉中背)が座った時のレッグスペースはこちら。一般的なレッグスペースが確保されており、1〜2時間程度の国内線なので、このぐらいの広さがあれば十分だといえる。
座席のリクライニング
座席は一応リクライニング機能も備わっており、座席を目一杯リクライニングさせると、このぐらいになる。まぁ、リクライニング機能はあくまでおまけ程度。
個人モニターは無し
また、国内線でもANAの新機材であるA321neoには個人モニターが備わっているのを座席には個人モニターをはじめ、オーディオサービス、Wi-Fiサービス、電源なども備わっていない。
座席ポケットの中
前の座席ポケットの中には、機内販売の冊子とエチケット袋、そしてANAの機内誌「翼の王国(毎月1日発行)」が入っている。
座席の上
座席の上には荷物入れと、読書灯、アテンダントボタン、そして送風機も備わっている。私達が搭乗したのが9月はじめだったが、機内の温度は結構暑い感じだったので送風をマックスまで開いたが、あまり風は強くない感じ。
肘掛け
肘掛けは上に上げることも可能となっており、リクライニング用のボタンも肘掛けのところに付いている。肘掛けの幅は普通。
トイレはかなりレトロ
座席の詳細をチェックしたところでトイレもついでに見ていこう。スーパードルフィン B737-500 のトイレは、機内の一番前と一番後ろに一つずつ備わっている。設備としてはかなり年季の入った機体のため、昔ながらの雰囲気で色々とレトロ。洗面台の水もボタンを押さないと流れていかないような仕組みになっているので、使用の際は注意しよう。
スーパードルフィン B737-500 の機内サービス
飛行機は札幌・新千歳空港を飛び立ち、ベルト着用サインが消えたところで機内サービスが始まる。スーパードルフィン B737-500 はかなり小さな機材なので、機内サービスなどは無いだろうなぁと思っていたんだけど、ちゃんと他のANA国内線同様のドリンクサービスが行われた。
無料でいただける飲み物
無料で提供されるのはホットコーヒー、お茶、アップルジュースなどに加え、ANAの国内線・機内サービスの定番と言える「コンソメスープ」も置かれている。なお、アイスコーヒーは8月末で終了とのことでいただくことはできなかった。
空港に到着
そうして約1時間ちょっとのフライトで私達は目的地である伊丹空港に無事到着。今回、私達は北海道・新千歳空港→(NH1860便)→新潟空港→(NH520便)→大阪・伊丹空港の乗継便にてスーパードルフィン B737-500に搭乗したが、どちらも飛行時間は1時間程度の短距離線で、とても快適な空の旅となった。古い機材ではあるが、乗り心地、サービスについては特に何も問題は無い。それよりも、この2区間のフライトでは、同じスーパードルフィンの機材、そして同じCAさんが搭乗していて「おかえりなさいませ。」と、ご挨拶までしていただけてびっくり。
私達が伊丹で降機した後、このB735はそのまま福岡に飛び立って行ったので、こうして長い間、このスーパードルフィンは日本列島を駆け巡ったのだろうと思うと、引退を間際になんだか切ない気持ちになった。
降機の際にポストカードが貰える
そして、スーパードルフィンの飛行機を降りる際には、このスーパードルフィン B737-500と、同じくレトロな機材であるボンバルディア DHC8-Q400の写真が付いた記念のポストカードも貰うことができる。この機材に搭乗した良い記念の品になるので、乗る機会があれば出口で貰っておこう♪
引退間際のANA スーパードルフィン B737-500
引退間際のANA ウィング「スーパードルフィン B737-500」。私達が色々と写真を撮っていると「CAさんがイルカと一緒にお写真どうですか?」と声を掛けてくれた。
モリオ&ミヅキ:「もちろんお願いします!」
CAさん:「では撮ります♪」
こうして、一枚の記念となる一枚が、私達の旅行の写真コレクションに加わった。このイルカのぬいぐるみが搭乗しているANA スーパードルフィンは、2019年9月10日に引退とのことなので、私達はもうこのイルカちゃんには出会うことはできないが、本当に20年以上もの間、日本の各都市を結んでくれて本当にありがとう、そしてお疲れ様でした!
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