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エチオピア航空 A359 ビジネスクラス - クラウドナイン / 搭乗記
エチオピア航空 A350-900 ビジネスクラス搭乗記
エチオピアが誇るフラッグシップキャリア「エチオピア航空 / ET」の最新機材 A350-900(A359)ビジネスクラスに、タンザニア・ザンジバル(ZNZ)→(トランジット:キリマンジャロ JRO)→エチオピア・アディスアベバ(ADD)/ 約4時間30分の短-中距離フライト、エチオピア・アディスアベバ(ADD)→中国・上海(PVG)/ 約10時間30分の長距離フライトで搭乗してきたので、実体験レポートをしてみたいと思う。
2019年2月現在、日本から仁川経由でアディスアベバを結ぶET672便、ET673便はB787-8(ビジネスクラスは170度ライフラットの座席)が使用されているため、このA350-900のビジネスクラスは、日本での情報はかなり少ないが、はたしてこのエチオピア航空の最新機材A359のビジネスクラス(エチオピア航空ではビジネスクラスのことをクラウドナインと呼ぶ)の座席、アメニティ、そして機内食は一体どうなっているのか、早速見ていきたいと思う。
A350-900(A359)のビジネスクラス・座席
こちらがエチオピア航空 A350-900(A359)のビジネスクラス・座席。この形状から分かる通り、座席はかなり最新のものが設置されているのがわかる。もちろんライフラットではなく、180度のフルフラットベットタイプの座席だ。座席配列は2-2-2。
大型モニターが備わる
座席の前には大型の個人モニターも装備されている。UI(ユーザーインターフェイス)の操作感などは少し野暮ったいところもあるが、最新の映画なども見ることが出来るのは嬉しい。日本語での操作には対応していない。
タッチパネル式のモニター
最新機材ということもあり、モニターはタッチパネル式になっている。
サファリ番組も豊富
また個人モニターで楽しむのは、通常の航空会社のフライトであれば映画が主流となってくると思うが、このエチオピア航空さんでは、エチオピア国内で楽しめるサファリや自然公園の紹介のPVなども数多く用意されている。エチオピアでの観光に興味があれば、見てみると非常に面白いはずだ。
側面の操作用コントローラー
個人モニターを操作できる液晶付きコントローラーも座席の側面に付いている。そのコントローラーの前にはイヤホンジャックやUSBの充電ポートも1つ付いている。
サイドテーブル下に電源タップ
USBポートだけでなく、座席のサイドテーブルの下側にも電源タップ(マルチタイプ)も用意されているので、ノートPCなどの充電も確保できる。
スポットライト式読書灯
座席の頭の横部分には、角度調整ができるLEDスポットライト式の読書灯も完備。
肘掛けは収納できる
また座席の側面の肘掛けは、押し下げて収納することも可能。この肘掛けを下に収納してやると、座席の開放感もさらに高まる。このように、このエチオピア航空さんのA350-900(A359)のビジネスクラス / クラウドナインの座席は、相当スペックが高くて快適なのがわかる。
ビジネスクラスのアメニティ
続いてエチオピア航空のビジネスクラス座席に用意されているアメニティ類も見ていきたい。まずはクッションとブランケット。ブランケットは緑と淡い黄色のコントラストがエチオピアらしいカラーリングだ。
ブランケットは使い心地が最高
このブランケットは、厚手のキルティング素材になっており、ブランケットというよりは毛布のような温かさ抜群の使い心地。ミヅキもこのブランケットの良さにはウットリしていた。
アメニティポーチとミネラルウォーター
座席にはビジネスクラスならではのアメニティポーチ、そしてミネラルウォーターも最初から用意されている。このアメニティポーチは、ザンジバル→キリマンジャロ→アディスアベバ(中距離線)、アディスアベバ→上海(長距離線)どちらにも用意されていたが、色が赤だったり緑だったりした。
エチオピア航空さんのアメニティポーチは、エチオピア航空オリジナルでブランドなどは無いのだが、このポーチは開くとフックに掛けたりできるようになっていて、何気に今まで見たビジネスクラスのアメニティポーチの中で一番使い勝手が良い仕様になっていた。
アメニティポーチの中身
アメニティポーチの中に入っているアイテムがこちら。アイマスク、リップ、ソックス、ボールペン、コーム、歯磨きセット、歯間ブラシ、耳栓が入っていた。
色を合わせた内容物
こちらは緑のタイプのアメニティポーチ。中に入っているものは上の赤のポーチと同じであるが、なんと色がちゃんと緑に統一されているのだ。こういうちょっとしたこだわりに私は反応してしまうw
ヘッドホン
座席の個人モニター用には大きめのしっかりとしたヘッドホンが用意されている。
機内サービスのシール
「機内食の時間になったら起こして欲しい」とか、「寝かせておいてほしい」といった意思表示をしておけるシールも用意されている。寝る時にこのシールを座席の頭のところに張っておけばOKだ。
エチオピア航空・クラウドナインの機内サービス
続いてエチオピア航空・クラウドナイン(ビジネスクラス)の機内サービスを見ていこう。搭乗するとまずはおしぼりが手渡され、続いてウェルカムドリンクサービスが始まる。エチオピア航空のCAさんは、エチオピアの民族衣装「アベシャ・リブス」を身にまとい、とてもエキゾチックな雰囲気だ。
シャンパンで乾杯!
せっかくのエチオピア航空さんのビジネスクラス / クラウドナイン。やっぱりここはシャンパンで乾杯だ!
非常用設備の案内
機体が出発準備を始める頃、機内でも非常用設備の案内が始まる。レガシーキャリア / フルサービスキャリアの場合、この時間はモニターを使ってのビデオ案内となることが多いが、私達が搭乗したエチオピア航空さんのフライトでは、CAさんが実演するタイプの非常用設備の案内であった。
窓の向こうにはキリマンジェロ山が!
飛行機は飛び立ち安定航路に入りシートベルトサインが消える。飛行機の窓の向こうにはアフリカの最高峰、キリマンジャロ山の頂上が雲から飛び出している。すごく幻想的な風景を見ながら、お待ちかねの機内食タイムへ・・・。
機内食:ザンジバル→アディスアベバ / 中距離線
まず紹介するエチオピア航空さんのビジネスクラスの機内食は、タンザニア・ザンジバル→エチオピア・アディスアベバまでの中距離線。中距離といっても、途中のキリマンジャロ空港で1時間ちょいのトランジット(機内に乗ったまま待機)があるので、実質の飛行時間は3時間弱と短距離なものとなっているが、食事はしっかりボリュームのあるものが用意されていてびっくり!
チキンのクリームソース
ミヅキがチョイスしたのはこちら、チキンのクリームソース。付け添えには、フライドライス、パン、チーズ、牛肉の何か(プレート中央)が付いてきた。お味はそこそこ。
ビーフ
私が頼んだのはビーフ料理。お味はそこそこと言った感じで、まずくはないが、お肉類はちょっと固め。ちょっと癖のある香辛料が使われているみたいで、ミヅキは「食べられない」と言っていた。私は大丈夫だったが、好き嫌いは分かれるところだろう。
マヨネーズやケチャップなど
マヨネーズやケチャップ、バルサミコ酢のドレッシングなどはこのように別の瓶で準備されている。また塩コショウは陶器製の容器に入って用意されていたりと、ビジネスクラスの機内食らしいセットになっている。
チーズとビスケット
メインディッシュの他にもビスケットやパン、クリームチーズと言ったおつまみ的なものも用意されており、ボリューム的にはかなり多め。短距離のフライトであってもここまでしっかり出てくるとは驚きだ。
エチオピアコーヒー
食事の後はエチオピアコーヒーで〆。エチオピアといえば、コーヒー発祥の地ともいわれるほど、コーヒーとの関わりが強い国。ビジネスクラスの食後にも、ちゃんと国を代表するエチオピア産のコーヒーが振る舞われる。もちろん、コーヒーだけでなく紅茶などの飲み物もチョイスできるが、せっかくエチオピア航空に乗ったなら、やはり食後の飲み物には、エチオピアコーヒーをセレクトしたいところだ。
機内食:アディスアベバ→上海 / 長距離線
続いてエチオピア航空 A350-900(A359)のビジネスクラス、アディスアベバ→上海の約10時間半に渡る長距離フライトの機内食を見ていこう。機内食は長いフライトなので2回用意されている。
ちなみに上海行きのフライトでは、なんと、エチオピアの民族衣装「アベシャ・リブス」を身に纏った、中国人CAさんが乗り込んでいた。中国人ゲストも英語が全然ダメな人が多いので、こういった人材を用意しているのだろう。
長距離フライトらしいプレート
今回のフライトは10時間を超える長距離フライトのため、機内食も中距離路線よりも気合が入っている感じで、タバスコや、マヨネーズ、塩コショウ、ケチャップ、マスタード、ドレッシング、そしてカトラリーとナプキンが別のプレートに乗せられてやってきた。レストランのようなおもてなしだ。
1回目の機内食・前菜:スモークチキン
機内食はコーススタイルになっており、前菜が用意され、その後、メインディッシュ、チーズの盛り合わせ、デザートという流れになる。最初の機内食で用意された前菜はこちら、スモークチキン。
1回目の機内食・メイン1:ビーフ
メインディッシュは「チキン」と「ビーフ」から選択可能だったので、ミヅキはビーフをチョイス。そして出てきたのがこちら、前のフライト(ザンジバル→アディスアベバ)の機内食で出てきたビーフと同じ料理。乗継便になると、こうして機内食が同じ料理になってしまったりもするようだ。
1回目の機内食・メイン2:チキン
私(モリオ)が頼んだのはチキンのメイン。やってきたのがこちら。塩をかければ食べられないことはない。だがしかし、やっぱりちょっと不味め・・・かな?エチオピア航空さんの機内食はあまり期待しないほうが良い。
食後のチーズ&果物
メインディッシュの後は、食後のチーズの盛り合わせとフルーツ。フルーツはワゴンでやってくるので、自分が食べたいものを言えば盛り付けてくれる。チーズは結構クセが強いものが用意されていた。私は濃厚なチーズあまり好きではないのでアレだが、チーズが好きな人には良いセレクトなのかもしれない。
食後はエチオピアコーヒーとチョコレート
食後の〆には、エチオピアコーヒーとチョコレート。このチョコレートメーカーはアイルランドに本社を置く「LILY O’BRIEN’S」というギフトチョコ。ミントブルーのリボンもとってもキュートだ。
就寝タイム
食事の後はしばしの就寝タイム。ビジネスクラスの機内食はかなりボリュームがあるので、何も運動せずに寝るだけの機内では、なかなかお腹が減らないので、2回分の機内食というのは、ちょっとヘビーに感じることも多々ある。
2回目の機内食・前菜1:スモークチキン
着陸2時間ほど前になると、2回目の機内食タイムがやってくる。2回目の機内食も最初と同じくコーススタイルのメニュー。今回の前菜は「チキン」と「ライス」の2種類からチョイス可能。私が頼んだのは「チキン」。そしてやってきたのがこちら。そう、1回目の機内食と同じ前菜だ。さすがに飽きる・・かな?(笑)
2回目の機内食・前菜2:ライス
ミヅキが頼んだ前菜はこちら「ライス」。このライスは、かなり柔らかく煮込んだお米になっていて、なんだろう、結構不味い(笑)。
スペシャルメニュー登場!
2回目の機内食では、次にやってくるのはメインディッシュではなく、何と!エチオピアならではのスペシャルメニューがワゴンに乗って運ばれてきた!それは・・・・
2回目の機内食・メイン1:フライドライス
私(モリオ)が2回目の機内食のメインに頼んだのがこちらのフライドライス。お味はまぁそこそこ。付け添えのビーフのお肉には、1回目の機内食でも、前のフライトでも出てきたビーフが添えられている。シチュエーションを変えて何度でもやってくるこのビーフ、恐るべし。
2回目の機内食・メイン2:・・・何だこれ?(汗)
ミヅキが2回目の機内食のメインディッシュに選択したのがこちら、きのこの詰合せのような、何か。ミヅキはきのこ嫌いなはずなんだけど・・・なんでこんな料理を頼んじゃったのか(笑)。もちろんミヅキは苦手。私も食べてみたが・・・・うーん、きのこが嫌いじゃない私もちょっと苦手かも。
エチオピア航空さんのビジネスクラス機内食は・・
エチオピア航空さんのビジネスクラスの機内食は・・・中距離路線の方はまぁまだ何とか食べられたが、こちらの長距離路線のものは、私達的には結構厳しい評価になってしまった。ただ、このフライトを振り返ってみて思うのは、あのインジェラとワットのスペシャルミールは、異文化を体験するという意味ではかなり良かったと思っている。他の機内食を食べずにお腹をすかせた上で、あのインジェラだけに集中すれば、私的には完食できる自信はある・・かも。
食後のデザート
メインディッシュの後は、1回目の機内食と同様に、デザートとフルーツ、チーズの盛り合わせを乗せたワゴンがやってきた。
カップケーキとプラム(すもも)
私達が食後のデザートに選んだのは、カップケーキとプラム(すもも)。フルーツはお口に合わなかったメインなどをリフレッシュするのにバッチリ。カップケーキも普通のお味。
〆はやっぱりエチオピアコーヒー
食事の〆はやっぱりエチオピアコーヒー。1回目のコーヒータイムと同じく、チョコレートのボックスも付いてきた。エチオピア航空さんの機内食のメインは、正直微妙だったけれど、このコーヒーを最後に飲むことで、全てが丸く収まる。そんな感じの機内食だった。
エチオピア航空 A350-900 ビジネスクラスに搭乗してみて
エチオピア航空の最新機材 A350-900(A359)のビジネスクラス / クラウドナインのフライトを体験してみての感想は、座席やアメニティなどの用意に関しては非常に優秀、機内食は・・・イマイチ・・いやお口に合わなかった、そんな感じだ。最新機材だけあって、座席はフルフラットにもなるし、個人モニターでサファリなどの番組も楽しめるので、居心地的にはかなりの高得点なビジネスクラスだと思う。さすが、アフリカナンバーワンのビジネスクラスに選ばれているだけのことはある。
しかし、機内食の味やメニューのバリエーション、そしてエチオピアと中国を結ぶ路線の機内サービス、特にCAさんの投げやりな接客態度にはちょっと悲しいなと感じてしまう場面もあったのは確かだ。CAさんの接客に関しては、ザンジバル→アディスアベバに関しては全然問題無かったので、多分、中国方面への接客に関してのみ問題があるのだと思うので、今後改善される可能性もあるとは思うが、もしもこのエチオピア航空のビジネスクラスに搭乗する際は、中国路線は外したほうが良いかもしれないなぁ。まぁ、その便しかなければ仕方ない・・・か。私達のこのエチオピア航空・ビジネスクラス搭乗記が、今後の旅行の参考になれば幸いだ。
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