旅行記 - 1月7日

[初海外の両親を連れて冬の地中海クルーズ旅行記43] 4日目・やる気の母と迷子になった父

目次

  1. 南フランスのマルセイユの寄港地観光へ
  2. やる気満々の母
  3. 迷子になった父
  4. 下船の出口は何か所かあるので迷子になったら下船した先で合流しよう
  5. さて、20分頑張って歩こう!
  6. みんな自撮りをしたり景色を撮影しながらのんびり歩く
  7. だんだん列が長くなってきた
  8. やった!バスまで歩けた!

南フランスのマルセイユの寄港地観光へ

[初海外の両親を連れて冬の地中海クルーズ旅行記43] 4日目・やる気の母と迷子になった父

今日の寄港地は南フランスのマルセイユ。寄港地観光ツアーの集合場所は昨日、日本語での乗船説明会があったデッキ7のパープルジャズバーだ。集合時間は9:00なので、まだ30分以上あるけど部屋に戻ってくつろげるほどは時間が無いので朝食のレストランからそのまま集合場所へとやってきた。


やる気満々の母

[初海外の両親を連れて冬の地中海クルーズ旅行記43] 4日目・やる気の母と迷子になった父

昨夜のディナーの時、添乗員さんが翌日のスケジュールを配ってくれた。そこにはこう書いてあった。

『マルセイユの寄港地観光は、下船後、バスまで20分ほど歩きます』

ミヅキ:「母さん、明日、バス乗り場まで20分くらい歩くって書いてあるわ。きっと、足が辛いやろうから明日は船の中でゆっくりしようね。」
母:「え?私、歩けるよ!船で待ってるのとか嫌やわ。」
ミヅキ:「もちろん、私も一緒に船に残るよ。父さんやモリオもみんなで一緒に船で過ごしたらいいやん。船の中でもやれることはいっぱいあるし。船は船で楽しいよ。」
母:「ダメダメ!私は観光に行くよ!だって、せっかくここまで来たんやもん、絶対に観光に行かんといかんよ。」
ミヅキ:「気持ちはわかるけど、20分歩くんよ?足が辛いやろ?」
母:「大丈夫!絶対に歩けるけん。母さん、頑張れる!私、行きたいんよ!」

どうしても観光に行くと言って張り切っている母。モリオに相談してみた。

ミヅキ:「母さん、大丈夫やって言ってるけど、、、どうする?あたしは無理やと思うから、寄港地観光行かずに船で過ごしたほうがええと思うんやけど。。」
モリオ:「そうやなぁ、、、20分ってキツそうやなぁ。かなりの距離やなぁ。。わかった。そしたらとりあえず俺らは荷物は何も持たずに行こう。ほんで、どうしても母ちゃんが歩けんなったらオレが背負うわ。母ちゃんがどうしても行きたいっていう気持ちもわかるしな。なんとかして連れてったげよ。」
ミヅキ:「うん。わかった。私も母さんが歩けるようにできる限り支えるわ。」

そんなやりとりがあっての今日だ。

ミヅキ:「母さん、足はどう?行けそう?」
母:「もちろん!絶好調よ♪母さんね、フランス、すごい楽しみなんよ♪」

母はやる気満々だ。よし!行くか!みんなに迷惑かけず、無事、帰ってこれますように。。。


迷子になった父

[初海外の両親を連れて冬の地中海クルーズ旅行記43] 4日目・やる気の母と迷子になった父
添乗員さん:「それでは、皆さん揃いましたのでこれから下船しまーす!」

みんながゾロゾロ歩き始めた時だ。

モリオ:「あ!オレ、トイレに行きたくなってきた!」
ミヅキ:「え?マジ?でも、もう出発よ?」
モリオ:「うん。わかってる。大丈夫やからみんなと一緒にそのまま行っといて。途中で追いつくし。」
ミヅキ:「えー!そんなん私たちがどこに行ったかとか、わかる?迷子になるよ?」
モリオ:「大丈夫大丈夫。だいたいどこかはわかるし、行っといてー!」

そう言い残してモリオはトイレに行ってしまった。えー、大丈夫やろか…こんな大人数の中でちゃんと会えるんだろうか。

ミヅキ:「父さん、モリオがトイレに行っておらんけん(居ないから)、ツアーの人を見失わんようについて行ってね。あたしと母さんは歩くのがゆっくりやから、後ろから父さんについていくし。」
父:「よっしゃ、わかった。ほしたらついて来いよ。」

少し先を行く父の背中を見ながら母のペースに合わせてゆっくり目に歩く。今からハイペースで歩くと、きっとバスまで20分も持たない。下船するときには一人ずつチェックするからきっとそこでみんなに追いつけるはず。そんなことを考えながら歩いていると、、、あれ?なんか見覚えのある風景。

ミヅキ:「あれ?ここってシアターに行く道じゃない?」
母:「そうなん?母さん、わからんけど。」
ミヅキ:「やっぱり道、間違えてるわ!目の前にシアターがあるもん!」

シアターはクルーズ船の寄港地ツアーの集合場所になっているはずだから、下船する私たちが行く場所ではない。絶対に道が違う!慌てて前を歩いている父に声を掛ける。

ミヅキ:「父さーん!道、間違えてない?」
父:「え?間違えてないぞ?ツアーの人について行っとるからな。ほら、、、ってあれ?ツアーの人と違う。。。」

なんと、ツアーの人について行っているつもりだった父は、あまりの人の多さに途中でツアーの人たちが違う方向に行ってしまったことに気づかず、別の人の背中を同じツアーの人と思い込んで船の一番奥のほうにあるシアターまで歩いてきてしまったのだ。周りにはツアーの人は誰も居ない。ヤバい。完全に迷子になってしまった。このままだったらモリオとはぐれるだけじゃ無くて、ツアーの人たちにも迷惑かけてしまうやん!急いで出口を探して下船しないと!!!

ミヅキ:「母さん!ちょっと早足で歩くよ?出口探して降りなあかんから。」
母:「うん!大丈夫よ!ミヅキちゃん、頑張って!」

出口を探して歩いてみるけど、外に出られそうな場所がない。どうしよう。。こんな時、モリオが居たらちゃっちゃと出口を見つけてくれるけど、今は私がなんとかしないと…。気持ちだけが焦る。

自分のせいで迷子になってしまったと思った父はちょっと申し訳なさそうにしてるけど、今はそれどころじゃない。急いで出口を見つけないと!

フロアには自由に行き来ができないようにロープが張られているので思うように出口が探せない。このままじゃどうしようもない。仕方がない、苦手な英語でクルーに声をかけるしかないか。

ミヅキ:「エクスキューズミー、フェアーイズエグジット?」
クルー:「エグジット?」
ミヅキ:「イエス!イエス!」

すると手をグル~~っと大きく回して「壁の向こうから周っていけ」というようなゼスチャーをしてくれた。どうやら行き止まりのように見える壁の向こう側に出口があるようだ。言われた通り父と母を連れて壁の向こう側に周っていくと、、、無事、出口のゲートが現れた。ツアーの人たちはゲートのところで下船の順番を待っていた。そして出口の向こう側にはなんと!モリオが手を振りながら立っている!!?

ミヅキ:「ええー!?どうしてそこにモリオがおるん?どっから出たん?」
モリオ:「この出口混んどったし、みんなが待っとったらあかんと思って、1階下の出口から出たんよ。」

あああ~~~良かった~~~(涙)。みんなにも追いつけたし、モリオにも無事会えた。どうなるかとめちゃくちゃ焦ったけど、無事なんとかなって良かった~~。


下船の出口は何か所かあるので迷子になったら下船した先で合流しよう

[初海外の両親を連れて冬の地中海クルーズ旅行記43] 4日目・やる気の母と迷子になった父

私たちが下船した出口やモリオが下船した出口の他にもまだ数か所出口があったようだ。今回みたいにもしも迷子になってしまった場合は、ものすごい人数が移動している船の中で合流するのはまず無理なので、別々に下船して下船した先で合流するように打ち合わせをしておくといいだろう。

そういえば、去年の寄港地観光の記事で、自分でそういうふうに書いたのを思い出したわ。いざ、自分が迷子になると焦って忘れてしまってた(苦笑)。

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さて、20分頑張って歩こう!

[初海外の両親を連れて冬の地中海クルーズ旅行記43] 4日目・やる気の母と迷子になった父

下船した先で添乗員さんの点呼。無事みんな揃ったのでバス乗り場まで出発!ここから20分歩くらしい。母のバッグを私が預かり、母の手を引いて歩く。


みんな自撮りをしたり景色を撮影しながらのんびり歩く

[初海外の両親を連れて冬の地中海クルーズ旅行記43] 4日目・やる気の母と迷子になった父

20分歩くといってもここはフランス。日本の景色とは全然違うので、歩いていても見るもの全てが新鮮。みんなは周りの景色をバックに自撮り棒で撮影したり、お互いシャッターを押しあったりして写真撮影を楽しみながらゆっくり歩いているので母もなんとかそのペースについて歩いている。


だんだん列が長くなってきた

[初海外の両親を連れて冬の地中海クルーズ旅行記43] 4日目・やる気の母と迷子になった父

遠足の列のようにだんだん間隔が開いてきた。

ミヅキ:「母さん、どう?大丈夫?足、痛くない?」
母:「大丈夫よ!」
ミヅキ:「もうちょっとやけんね!(もう少しだからね!)」
母:「今日はどんなとこに行くんやろうね?母さん、楽しみやわぁ♪お土産買うとこあるやろか?」
ミヅキ:「う~~~ん、どうやろうねぇ、ショッピングモールかスーパーみたいなとこに行くって書いとったけん(書いてたから)、何か買えるんじゃないかなぁ?」
母:「お土産買うために、父さん、あのケースの中身全部出して、空っぽにして持ってきたんよ。」

かなり前を歩いている父が手に持っているバッグはお土産を入れるために持ってきたらしい。お土産買う場所、あるかなぁ。。


やった!バスまで歩けた!

[初海外の両親を連れて冬の地中海クルーズ旅行記43] 4日目・やる気の母と迷子になった父

どこまで歩くんだろう…と気が遠くなるほど歩いて(苦笑)、ようやくバスまで辿り着いた。母はみんなに遅れることなく、頑張って歩いた。

ミヅキ:「母さん、頑張ったねー!お疲れさん!」
母:「歩けて良かったわぁ~!」
父:「母ちゃん、頑張ったのぉ~!」
モリオ:「ホントに。ボクらでもめっちゃ疲れましたよ!」
母:「私、まだ歩けそうよ♪」

自宅の近所で20分も歩くなんて絶対に無理だろうし、母自身ヤル気が出ないだろうけど、フランスの街を見たい一心でバスまで歩き切った母。本当に全部歩けるとは!(驚)

母は自分の足と体力にちょっと自信ができたような…そんな嬉しそうな顔をしている。母の希望通り、寄港地観光に来ることにして良かった。