旅行記 - 2月10日

[ハワイ最後の楽園「モロカイ島」旅行記49] ちょっと!やめて!何でヒッチハイカー乗せるん!?

目次

  1. あ!ヒッチハイカーが居る!
  2. 周りの人が次々に車を停めて集まって来たんだけど?

あ!ヒッチハイカーが居る!

[ハワイ最後の楽園「モロカイ島」旅行記49] ちょっと!やめて!何でヒッチハイカー乗せるん!?

カウナカカイを出発して5分ほど。誰もいない道路を快調に飛ばすモリオ。

ミヅキ:「お天気よくって気持ちいいね~♪なんか眠くなってくるわぁ~」
モリオ:「アホか!寝るなよw オレ、頑張って運転してるんやからw」
ミヅキ:「わかってるよw まだ寝て無いやんw」

そんなくだらないことを話しながら走っていた時だ

ミヅキ:「あ!あそこ、ヒッチハイカーが立ってる!」
モリオ:「エ?あ、ホンマや。」
ミヅキ:「こんなところでヒッチハイクって、、乗せてもらえるんやろか?って、ちょっと!何で?何で車止めるん!止まったらあかん!」

なんと、モリオがブレーキをかけて車を停めようとしたのだ。というか、事もあろうにヒッチハイカーの目の前で止まってしまった(汗)。

ミヅキ:「ちょっと!あかんって!何で止めるん?」
モリオ:「だって、ヒッチハイクしてるんやから乗せてあげなあかんやん」
ミヅキ:「本当にヒッチハイクの人なん?もしも強盗とかやったらどうするん?私ら旅行者やのに本当にヒッチハイクか何かわからんやん。ええから、車出して!」
モリオ:「ホンマのヒッチハイクやねん」
ミヅキ:「なんで?なんでそんなことがわかるん?」
モリオ:「旅行前にモロカイ島の道路の事を調べとった時に【モロカイ島はヒッチハイクを推奨しています。協力をしましょう】って書いてあったんや。」
ミヅキ:「何?それ。ヒッチハイク推奨って、、。」
モリオ:「多分、ガソリンとか排気ガスとかで環境破壊とかできるだけせんようにモロカイ島を守りましょうってことやろ。モロカイ島ってバスも走って無いやん?公共交通機関が無いから、ヒッチハイクは普通にみんなやってるらしいねん。」
ミヅキ:「ホンマに?大丈夫なん?」

モリオは大丈夫って言うけれど、自分の地元ならいざ知らず、こんな初めて来た海外旅行先で見ず知らずの人をいきなり車に乗せるって、かなり危険なんじゃないの?ヤバくない?なんか心臓がバクバクして来た、、。


周りの人が次々に車を停めて集まって来たんだけど?

[ハワイ最後の楽園「モロカイ島」旅行記49] ちょっと!やめて!何でヒッチハイカー乗せるん!?

私の制止を振り切って、モリオが車のドアを開けてヒッチハイカーのおばさんを車の中に入れてしまった。

ヒッチハイカーのおばさん:「ハーイ。サンキュー。」
ミヅキ:「ハ、ハーイ。」

サンキューと言いながらニコッと笑ったおばさんの前歯は殆ど抜けている。服もよく見たらかなり汚れていて、なんかすごく怖いんですけど(汗)

ミヅキ:「本当に大丈夫なん?」(日本語で)

モリオ:「大丈夫、大丈夫。」(日本語で)

モリオは大丈夫って言うけど、とりあえず、お財布だけはしっかりと隠しておこう。こっそりとバッグの奥に押し込む。

モリオ:「何処に行きたいんですか?」
おばさん:「〇×△◎・・・〇〇◎△!」
モリオ:「エ?どこ?」
おばさん:「〇×△◎・・・〇〇◎△!」

おばさんは歯が無いから何を言ってるのか全然聞き取れない。もぅ、どうするん?と思っていた時だ。

対向車線を走って来た車が急に停車して私たちの車に向かって何か叫んでいる。

ミヅキ:「あ!向こうの車が何か言ってる!」

モリオが窓を開けて確認すると「あなたたち、大丈夫?」と声をかけてくれているみたいなのだ。え?対向車線の人がわざわざ車を停めて安否を気遣ってくれてるの?と思ったら次は後ろから走って来た車が私たちの車の横に車を停めて私たちの車の中を覗き込みながら「大丈夫か?」と声をかけてくれる。

うん?これって、ヤバいん?ヤバくないん?このオバちゃん、ヤバい人なんやろうか?あの人たちに助けを求めたほうがいいんじゃないか?私がそんなことを頭の中でグルグル考えているとモリオが「OK!OK!大丈夫です!ありがとう!」と返事している。

ミヅキ:「え!あの人たち、地元の人みたいやからあの人らに頼んだほうがいいんじゃない?」
モリオ:「大丈夫やって、オレがちゃんと送るから心配するなって。」

モリオはどうやらこのオバちゃんのことを信用しているみたい。悪いけど、私は信用してないからね。モリオがオバちゃんに場所を確認してる間に、とりあえずお財布とスマホと、、、貴重品ぽい物が入ったバッグをダッシュボードの中に隠す。

ヤバいなぁ、、、。どうか、何も起こりませんように、、、。