旅行記 - 8月15日

[タイの秘境・ピピ島とプーケットを巡る旅行記56] 大荒れのアンダマン海を進むフェリー。雨季にピピ島は、、、やっぱりオススメできない。。。

目次

  1. トンサイ港出発
  2. 平和な船内
  3. 大揺れのフェリー
  4. 耳栓が大活躍
  5. 船は大幅に遅れている
  6. 着いたーー!
  7. 下船

トンサイ港出発

[タイの秘境・ピピ島とプーケットを巡る旅行記56] 大荒れのアンダマン海を進むフェリー。雨季にピピ島は、、、やっぱりオススメできない。。。

朝9時に出発、ということだったが、なかなかフェリーは動かず、約1時間遅れの午前10時過ぎにやっと動き出した。動くちょっと前には、他のフェリーがこのアンダマンウェーブマスターの船に横付けし、そこから数人のゲストがこの船に乗船してきたりと、何だかちょっとイレギュラーな感じの雰囲気に包まれていた。。


平和な船内

[タイの秘境・ピピ島とプーケットを巡る旅行記56] 大荒れのアンダマン海を進むフェリー。雨季にピピ島は、、、やっぱりオススメできない。。。

出発してしばらくは特に何も変わったことは無く、客席ではピピ島での旅を終えたゲストたちが、思い思いに旅の思い出を語っているような平和な時間が流れてゆく。しかし、そんなピースフルな時間も長くは持たなかった。。。


大揺れのフェリー

[タイの秘境・ピピ島とプーケットを巡る旅行記56] 大荒れのアンダマン海を進むフェリー。雨季にピピ島は、、、やっぱりオススメできない。。。

約430席のキャパシティーを誇る大型のフェリー船、、、ではあるが、沖に出てしばらくするとひっくり返るんじゃないかと思うような揺れに襲われ始める。高い波が真正面から来ればフェリーは飛び跳ね、横から波が来た時はとんでもない横揺れが船内を襲う。。。最初は余裕な表情を見せていたゲスト達も、次第に笑い声は失われ、、、、次第に、船内はカエルの合唱のような、、、嘔吐の音で包まれる。あっちから「オェッ」、こっちから「ウヴァーーーッ」。嘔吐物独特の生臭い臭いも立ち込め、、、気が付くと船内の様子は修羅場と化していた。体中にイカついタトゥーをしているお兄ちゃんも吐いて、彼女が背中をさすりながら介抱していたり、鳴きながら必至に揺れに耐えているオバちゃんが居たり、、、うずくまって到着を祈っているお姉ちゃんも。。。

欧米系のゲストはほぼグロッキー状態になっている感じで、比較的アジア人はケロッとしている様子。もしかして、アジア人は船酔いに強いのかもしれないなぁ、、なんて思いつつ、トイレに行きたくなったの後ろの売店近くに行くと、、、売店のオバちゃんがスゴい剣幕で私に「戻れ!戻れ!」と言った感じのタイ語でまくし立てる。。。「トイレに行きたいんだけど」とトイレを指差すと「行って来い」とのジェスチャー。トイレが使えないわけでは無いようだ。。。良かった。

大惨事のフェリーの中、船尾の様子を写真に収めておいたが、どうやら席がなくて地べたに座っているゲストも結構いるようだ。さっき横付けしてゲストを乗せてきた船は、多分この嵐の中を走行できない船で、荒くれた波でも進むことが出来るこの「アンダマンウェーブマスター」に乗客を託したのだろう。それにしてもスゴい揺れだ。トイレするのも一苦労。。。


耳栓が大活躍

[タイの秘境・ピピ島とプーケットを巡る旅行記56] 大荒れのアンダマン海を進むフェリー。雨季にピピ島は、、、やっぱりオススメできない。。。

無事、自分の席まで戻ってきた私。船内は非常に寒いため、二人ともウルトラライトダウンジャケットを羽織る。そして、そこら中で嘔吐しているので、その音を延々聴いているとだんだんこっちまで気分が悪くなってきそうだったので、鞄の中に入れておいた耳栓を取り出した。まさか、こんな所で耳栓が役に立つとは思っても見なかった。私は元々港町育ちで、漁師の船にも小さい頃は良く乗って遊んだりしていたので船の揺れに関しては普段全然平気なんだけど、、、それでもこの気分の悪さの連鎖反応には負けそうになる。ここはおとなしく耳栓をして寝るに限る。。。


船は大幅に遅れている

[タイの秘境・ピピ島とプーケットを巡る旅行記56] 大荒れのアンダマン海を進むフェリー。雨季にピピ島は、、、やっぱりオススメできない。。。

出発が1時間遅れたため、もうすぐ到着予定時刻の11時になろうとしているが、フェリーはもれなく海の上。往路でのフェリーは、強い日差しの中、デッキでギター弾いている人や、日焼けを楽しんでいる人、海の景色を眺めている人、、、と、すごく楽しい時間が流れていたのだが、、、海が荒れるとフェリーは一気に修羅場に変わる。

モリオ:「、、、やっぱり雨季アカンなw」
ミヅキ:「まさかこんな事になるとは思っても見なかったね。」
モリオ:「こんだけシケてもフェリーが運行するのは分かったけど、、、これは無いわなぁ。」
ミヅキ:「東南アジアのモンスーンシーズンはやっぱり色々と難関があるね。」
モリオ:「今度からはちゃんとベストシーズンを考えて旅行計画を立てたほうが良いな。」
ミヅキ:「その前に、モリオは日差しに耐えられる体作りからやね♪」
モリオ:「、、、そうやな。このフェリーの揺れのせいで、また食欲無くなってしまったしな。。」

このフェリーでの出来事は、「何でもかんでも安かったら旅行に行く!」という私達の基本方針を改めさせる、重要な出来事になった。


着いたーー!

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もうすぐ12時になろうかという頃、船の揺れは次第に穏やかになり、船の窓からは陸が確認できるようになった。どうやら無事プーケットにたどり着いたようだ。船がプーケットの港に徐行しながら接岸し始めると、船内からは拍手や喜びの声が聴こえてくる。抱き合って泣きながら自分たちの無事を祝うゲストの姿も。さっきまで、右に左に揺れて暴れていた売店のカウンターも、今ではちゃんと真ん中で整然と商品を並べている。


下船

[タイの秘境・ピピ島とプーケットを巡る旅行記56] 大荒れのアンダマン海を進むフェリー。雨季にピピ島は、、、やっぱりオススメできない。。。

大惨事の船内を後にし、下船を始める私達。外はやっぱり雨。ピピ島だけでなくプーケットもかなりの悪天候に見舞われているようだ。