旅行記 - 1月1日

[北欧とアフリカを巡る年末年始の冒険旅行記:サファリ編46] ルフィジ川のほとり。タンボの村。

目次

  1. 初日の出を見ながら
  2. サファリアント
  3. 村人があらわれる
  4. キャンプの案内もチラホラ
  5. 川が見えてきた
  6. ボート乗り場
  7. サファリボート
  8. あまり写真は撮らないほうが良いよ
  9. 渡し船

初日の出を見ながら

[北欧とアフリカを巡る年末年始の冒険旅行記:サファリ編46] ルフィジ川のほとり。タンボの村。

アフリカの初日の出を見ながら、私たちは近所の集落を抜け、ルフィジ川まで向かう。ガイドのタンボの話では、その村はタンボが生まれ育った村だということだ。

移動中、タンボは自分のサファリガイドとしての経歴を話してくれる。彼は現在60歳でサファリガイドのキャリアは40年あるそうだ。サファリガイドとなるために、彼は南アフリカにあるサファリ専門の学校に入門。そこで野生の動物達のことを学び、サファリガイドとしてのスキルを身につけ、再び故郷であるこのタンザニア・セルーの地に戻り、サファリガイドとしての人生をスタートさせた。

40年もこのセルーの自然と野生の動物達を見てきた彼。こんな広大な大自然のサバンナであっても、彼にとってはナビ無しで車を走らせたり出来る庭のような空間なのだろう。


サファリアント

[北欧とアフリカを巡る年末年始の冒険旅行記:サファリ編46] ルフィジ川のほとり。タンボの村。

タンボが車の上から「Safari Ant - サファリアント」と地面に指を指す。よく見ると、大行列を作って移動中の蟻の大群のラインが見える。このサファリアントとは、日本では軍隊アリとか、サスライアリとか呼ばれている種類の蟻で、行列を作りながら、昆虫や小動物、大きい物になると家畜なども集団で襲うのだそうだ。タンボ曰く「ゾウより強い」だそうだ。確かに、こんな集団で体中にへばりつかれて、顎で肉を食いちぎられたらと思うと、、、ううぅ、怖い怖い。


村人があらわれる

[北欧とアフリカを巡る年末年始の冒険旅行記:サファリ編46] ルフィジ川のほとり。タンボの村。

しばらくして、簡素な土嚢の家があらわれ、その住民たちが何やら荷物を運んでいる場面に遭遇する。どうやらこの辺りぐらいから、タンボの村の敷地内に入るようだ。タンボが手を上げてスワヒリ語のような言葉で挨拶をすると、住民達も手を上げて返事をする。だが顔の表情、特に目が座っていて気軽に堂々と写真を撮るのがはばかられるような雰囲気だ。これがアフリカ・タンザニアの本当のローカル感、、、なのだろう。


キャンプの案内もチラホラ

[北欧とアフリカを巡る年末年始の冒険旅行記:サファリ編46] ルフィジ川のほとり。タンボの村。

さて、道端には、村の集落だけでなく、手書きで書かれたキャンプサイトへの案内標識なども見つけられる。どうやら川沿いには、かなり多くのキャンプエリアが存在しているようだ。


川が見えてきた

[北欧とアフリカを巡る年末年始の冒険旅行記:サファリ編46] ルフィジ川のほとり。タンボの村。

目の前で頭にバケツを乗せて歩いて行く女性たちの向こうに、ボートサファリの舞台「ルフィジ川」が見えてきた。いよいよルフィジ川を巡るボートサファリが始まる。


ボート乗り場

[北欧とアフリカを巡る年末年始の冒険旅行記:サファリ編46] ルフィジ川のほとり。タンボの村。

ボート乗り場に到着。そこにはなんと、現地の村人たちの姿も沢山ある。かなりのローカル感に面食らう私達夫婦。どうやら彼ら、彼女らは、ここから向こう岸に渡る船に乗り込んでいるようだ。いわば地元の公共シャトルボートのような所。

その渡し船は無料ではなく、少しだけお金が必要だということをタンボが教えてくれる。今は雨季であるが、そんなに川の水量が多い時期ではないので手漕ぎボートが主流だが、水かさが増す一番の雨季シーズンには、モーターボートが利用されるらしい。さらにそのモーターボートは料金が少し高いのだとか。

このルフィジ川はゲームドライブで見たように、川岸、川の中には大量のクロコダイルが居る。泳いで渡ろうものなら、簡単に命を落としてしまうだろう。

タンボ:「今ではそんなに被害はないが、昔は川辺で用事をしている村人がよくワニに襲われてたんだよ。」
モリオ:「うぁ、、、そうなんですか。怖い。」
タンボ:「でも政府が、対策を行って、ワニを動物保護区の方に移すことをやったんだ。だから、ワニの被害は今ではかなり減っているんだよ。」

かなり減っている、ということは、それでも数人はこの川で生命を落としている、、、ということか。


サファリボート

[北欧とアフリカを巡る年末年始の冒険旅行記:サファリ編46] ルフィジ川のほとり。タンボの村。

しばらくすると私達のサファリボートがやって来た。これが今日一日お世話になるモーターボートだ。乗客は私達2人のみ。かなり使い込まれた船のようで、座席シートは破れてスポンジが出ていたりする。ほんと、凄くワイルドなシチュエーションだ。

さてここでボートサファリの値段も紹介しておこう。料金はボートサファリ代(1日)が一人85ドル、セルー動物保護区への入場料が一人77ドル、合計一人162ドル(約1万8000円)。二人で324ドル。この料金はゲームドライブと同じ。パッケージには昼食代も付いているが、ガイドとドライバーへのチップは含まれていない。


あまり写真は撮らないほうが良いよ

[北欧とアフリカを巡る年末年始の冒険旅行記:サファリ編46] ルフィジ川のほとり。タンボの村。

さて、かなり現地の人の視線が重たい雰囲気のこの場所。タンボに「写真を撮るのはあんまり良くない?」と聞いてみると「撮ってもいい人も居れば、撮られるのを嫌う人もいるから、あまり撮らないほうが良い。」とのこと。やはり。こうして観光地になっている場所では、それを快く思っていない人も絶対にいる。住人のいる場所ではあまりむやみに写真を撮らないでおこう。そう思った瞬間だった。

タンボ:「今だ!シャッターチャンスだ!」

住人たちが船に乗り込み、私達への警戒心が無くなったタイミングで、タンボがシャッタータイミングをアナウンスしてくれるw さすがはベテランガイド。


渡し船

[北欧とアフリカを巡る年末年始の冒険旅行記:サファリ編46] ルフィジ川のほとり。タンボの村。

そんなタンボのシャッターチャンスの指示でとらえた写真の一部がこちら。船の船頭のオッチャンと、若い男の子はカメラの目線に気がついていて、ちょっと目が怖いが、、、なんとか地元の人の生活の一部を捉えることが出来た。それにしてもこの渡し船は、木でできた非常に素朴な手漕船。こんな心もとない船に溢れんばかりの人が乗り込み、凶暴なワニがウヨウヨ泳いでいる川を渡っていく。何でも簡単に手に入る文明社会に生きる私達の姿は、彼らの目にはどんな風に映っているのか。このアフリカローカルな世界と、私達の世界とでは大きな溝があるのははっきりと分かる。